中医鍼灸とは、中国に伝わる伝統医学である中医学に基づき施術を行う鍼灸です。
考え方の基礎になっている中医学では、人の身体は自然界から影響を受ける存在であり、身体の内部でも、さまざまな部位が互いに関連し合い機能している一つの大きなまとまりとして捉えています。
五臓(肝・心・脾・肺・腎)は部位が単独で機能しているのではなく、互いに協調して働くことで全体が正常に機能するため、症状が出ている部位だけで判断するのではなく、全体の中での関連性を捉え原因を特定していきます。
そして施術は、全身のバランスをみて体や症状の状態を把握し、原因や症状の出たプロセスを分析したうえで、施術方針を決めます。
その施術方針に従い、気・血・津液、経絡、五臓六腑を調整する経穴(ツボ)に施術をしていきます。
季節の変わり目になると必ず症状が出たり、悪化したりすることがありませんか?
これらは全て自然と人間の関係から生まれ、このような関係を研究する中から生まれたのが中医鍼灸の理論です。
全てのものは陰陽に分けることができます。
この陰と陽の量的バランスを調節することにより、体質を改善したり、病気を施術していきます。
患者様の体質を見極め、どのような病気になりやすいのか、どうすれば再発・発症を防げるのかを考えて、患者様の体質をも改善していきます。
現在の医学では、「頭痛には頭痛薬」というように、同じ症状であれば、大体同じ薬が使われます。つまりそれは、症状を抑えるだけの対処療法。
中医鍼灸は、その原因を細かく分類し、西洋医学とは異なった人間と自然との関係を重視しています。
「頭痛」という症状は、歪みからくる頭痛もあれば、気圧やストレスからくる頭痛もあります。
原因はは人により千差万別で、その人の体質が重要なポイントとなります。
その原因がどこにあるのか患者様の体質をも考慮して、一つひとつ細かく原因を除去していきます。
最小限の鍼で最大限の効果を
鍼は多く使えばいいというものではありません。
当院では、弁証論治をもとに経穴を絞り込み、一穴または少数配穴の施術を行っています。
これは、効果の出た経穴を明確にしやすく、患者様の負担も減らせるメリットがあります。
少ない本数で的確に刺激するため明確な結果が得られ、症状によっては鍼1本のみで施術する場合もあります。
※上記疾患のうち「神経痛・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腰痛」は、医療保険療養費支給申請ができる健康保険が使えます。健康保険の手続きについては、中医鍼灸の健康保険取扱いについてをご覧ください。